陸の豊かさも守ろう
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
失われていく森林
森林は、地球上の陸地面積の約3割を占めています。森林が作りだす酸素、水、食料は私たちの生命を維持する役割を果たしてくれています。
世界の人口の20%強にあたる約16億人が生計を森林に依存しています。
今、世界では、1年間で約521万ヘクタール以上の森が失われています。
これは東京ドーム111万個分の森がなくなる計算です。
また、毎年240億トンの土壌が浸食によって失われ1,200万ヘクタールの土地が干ばつによって、砂漠化しているといわれています。
陸地の自然環境の変化により迫る危険
無計画な森林伐採など、人間の活動による陸地の劣化は、地球上全ての生物種の生息地の喪失、水質の低下、土壌浸食、土地の劣化、大気中への炭素排出量の増大などを引き起こします。
全世界には知られているだけで、175万種の生き物が暮らしていますが、そのうち約26,000種の野生生物が絶滅の危機にある「レッドリスト」として指定されています。
陸上生態系を保護し、回復しなければ、人間の命や生活に深刻な影響を与えることになります。
土地劣化の抑止・回復は喫緊の課題
土地劣化と気候変動が合わさることにより、世界の穀物生産量は 2050年までに平均10%、地域によっては50%が減少し、その結果、最大7億人が移住せざるを得なくなると予測されています。
こうした意味でも、陸上生態系の保護と回復は早急に取り組むべき課題となっています。
日本政府も環境問題など、地球的規模の問題への取り組みを、援助の重点課題として、積極的に支援しています。
私たち一人ひとりも、リサイクル、エシカル消費、省エネなど、日々の暮らしの中で自然環境のためにできることを考え、行動していくことが求めらます。
具体な目標一覧(ターゲット)
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15.1
2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。
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15.2
2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。
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15.3
2030年までに、砂漠化に対処し、砂漠化、干ばつ及び洪水の影響を受けた土地などの劣化した土地と土壌を回復し、土地劣化に荷担しない世界の達成に尽力する。
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15.4
2030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。
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15.5
自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる。
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15.6
国際合意に基づき、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を推進するとともに、遺伝資源への適切なアクセスを推進する。
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15.7
保護の対象となっている動植物種の密猟及び違法取引を撲滅するための緊急対策を講じるとともに、違法な野生生物製品の需要と供給の両面に対処する。
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15.8
2020年までに、外来種の侵入を防止するとともに、これらの種による陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させるための対策を導入し、さらに優先種の駆除または根絶を行う。
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15.9
2020年までに、生態系と生物多様性の価値を、国や地方の計画策定、開発プロセス及び貧困削減のための戦略及び会計に組み込む。
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15.a
生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる資金源からの資金の動員及び大幅な増額を行う。
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15.b
保全や再植林を含む持続可能な森林経営を推進するため、あらゆるレベルのあらゆる供給源から、持続可能な森林経営のための資金の調達と開発途上国への十分なインセンティブ付与のための相当量の資源を動員する。
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15.c
持続的な生計機会を追求するために地域コミュニティの能力向上を図る等、保護種の密猟及び違法な取引に対処するための努力に対する世界的な支援を強化する。
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