海の豊かさを守ろう
持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
海の恵みと大きな役割
単細胞生物から地球上で最大の哺乳類であるシロナガスクジラに至るまで、驚くほど多彩な美しい生物が暮らしている海。
食料や医薬品、バイオ燃料などの製品を含め、重要な天然資源をわたしたちに提供してくれています。
海は廃棄物や汚染物質の分解と排除に役立つとともに、沿岸生態系は、暴風雨の被害を軽減する緩衝としての役割を果たします。健全な海の維持は、気候変動の緩和と適応に向けた取り組みを助けます。
海洋プラスチックごみの世界の現状
今、海に大量に流入するプラスチックごみが、海洋と沿岸に暮らす人々の生活や海の生態系に甚大な影響を与えています。
既に海には1億5000万トンものプラスチックごみがあると推計されており、今も年間800万トンが海に流れ込んでいると言われています。
海洋ごみの影響により、魚類、海鳥、アザラシなどの海洋哺乳動物、ウミガメを含む少なくとも約700種もの生物が傷つけられたり死んだりしています。このうち実に92%がプラスチックの影響です。
多くのプラスチック製品を生産、消費し、海の恩恵を受けている日本にとっても重要な問題です。
プラスチックごみを減らすための取り組み
世界で最もプラスチックごみの発生が多かった中国は、プラスチックごみの輸入禁止や回収、破棄方法の体制の見直しなどによってプラスチックごみ排出量を激減させたといわれています。
日本でも、「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」が策定されるなど取り組みが進められています。
海の豊かさを守るには、国レベルでの対策が重要ですが、私たちの身の回りのレベルでもできることがあります。
レジ袋を使用しないためにマイバックを持参すること、使い捨て食器や容器の使用を減らすこと、捨てるときはリサイクルを意識して分別すること、ゴミ拾いやボランティアに参加すること…。
日常の中で私たちができることを意識し、考えて行動することが大切です。
具体な目標一覧(ターゲット)
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14.1
2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。
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14.2
2020年までに、海洋及び沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、強靱性(レジリエンス)の強化などによる持続的な管理と保護を行い、健全で生産的な海洋を実現するため、海洋及び沿岸の生態系の回復のための取組を行う。
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14.3
あらゆるレベルでの科学的協力の促進などを通じて、海洋酸性化の影響を最小限化し、対処する。
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14.4
水産資源を、実現可能な最短期間で少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる最大持続生産量のレベルまで回復させるため、2020年までに、漁獲を効果的に規制し、過剰漁業や違法・無報告・無規制(IUU)漁業及び破壊的な漁業慣行を終了し、科学的な管理計画を実施する。
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14.5
2020年までに、国内法及び国際法に則り、最大限入手可能な科学情報に基づいて、少なくとも沿岸域及び海域の10パーセントを保全する。
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14.6
開発途上国及び後発開発途上国に対する適切かつ効果的な、特別かつ異なる待遇が、世界貿易機関(WTO)漁業補助金交渉の不可分の要素であるべきことを認識した上で、2020年までに、過剰漁獲能力や過剰漁獲につながる漁業補助金を禁止し、違法・無報告・無規制(IUU)漁業につながる補助金を撤廃し、同様の新たな補助金の導入を抑制する。
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14.7
2030年までに、漁業、水産養殖及び観光の持続可能な管理などを通じ、小島嶼開発途上国及び後発開発途上国の海洋資源の持続的な利用による経済的便益を増大させる。
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14.a
海洋の健全性の改善と、開発途上国、特に小島嶼開発途上国および後発開発途上国の開発における海洋生物多様性の寄与向上のために、海洋技術の移転に関するユネスコ政府間海洋学委員会の基準・ガイドラインを勘案しつつ、科学的知識の増進、研究能力の向上、及び海洋技術の移転を行う。
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14.b
小規模・沿岸零細漁業者に対し、海洋資源及び市場へのアクセスを提供する。
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14.c
「我々の求める未来」のパラ158において想起されるとおり、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用のための法的枠組みを規定する海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)に反映されている国際法を実施することにより、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用を強化する。
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