繊維リサイクルボード「PANECO®」がMDF（中密度繊維板）生産設備による世界初の量産試験に成功

株式会社ワークスタジオ（本社：東京都新宿区、代表取締役社長：原 和広）が開発し、モリリン株式会社（本社：愛知県一宮市、代表取締役社長：森 俊輔）が販売する、廃棄衣類繊維を原料とした繊維リサイクルボード「PANECO®」は、MDF製造メーカーであるホクシン株式会社（本社：大阪府岸和田市、代表取締役：高橋英明）の技術協力のもと、MDF（中密度繊維板）製造ラインを使用した繊維リサイクルボード「PANECO® board」の量産試験に、世界で初めて（※）成功しました。
※1 自社調べ（2023年6月）
※2 国内外の学術論文にて「MDF製造設備を用いた衣類ボードの製造」として

繊維リサイクルボード「PANECO®」とは

「PANECO®」とは、廃棄衣類繊維を原料とした繊維リサイクルボードのことです。これは、廃棄衣類繊維を高品質なリサイクルボードに再資源化することができる革新的な製品です。衣類廃棄物のリサイクルにより、資源の再利用が促進され、ファッションロスの削減と環境負荷の軽減が可能となります。

ファッションロスについて

ファッションロスは、使用済みや未使用の衣類が大量に廃棄される問題です。世界では年間約1億トンものファッションロスが発生しており、その大部分が焼却処分されています。それにより、大量の温室効果ガスが排出されることにもつながっています。

「PANECO®」が世界初の量産化試験に成功 

繊維リサイクルボード「PANECO®」は、MDF（中密度繊維板）生産設備を使用して世界初の量産化試験に成功しました。これは、既存の産業インフラストラクチャーを活用し、効率的な大量生産と需要に応じた供給が可能なサスティナブルな環境配慮型建材の画期的な試みです。新たに開発された「PANECO® board V」は、廃棄衣類繊維をリサイクルしてボード化する技術を応用した量産化バージョンです。MDF製造ラインを使用して、廃棄衣類繊維をリサイクルボードとして大量生産することは世界初の試みです。この成功は、ファッション産業や繊維産業のサーキュラーエコノミーを進化させる可能性を持っています。

「衣・食・住」のサーキュラーエコノミーを目指して

繊維リサイクルボード「PANECO®」は、廃棄衣類や製造工程の端材を原料として活用し、ファッションロスの解決と水平リサイクルを実現する新たな循環システムを構築しています。さらに、「PANECO® board」はフードロスにも取り組み、「衣・食・住」のサーキュラーエコノミーを目指しています。この取り組みは、地球環境への配慮が求められる現代において、今後も継続して進められる予定です。